Idiot

ばか、アホ、マヌケ

カレーライス

汗をかきし あの箱

殴り合いし かの夜

歌は今も 巡りて

忘れ難き ふるさと

 

 

こんばんは、約450名のフォロワーさんのうち、何人がこの記事に興味を持ってくれるかは甚だ疑問ではありますが、今年もオタクをやるために、自分の魂の底にあるもの、ライブ観、音楽観について語るのも悪く無いと思う次第です。よろしくお願いします。

 

 

THE BACK HORNとの出会い

 

私とバックホーンの出会いは10年と少し前まで遡る筈です。歳を取る訳だ。

 

子供の名前(マルセイユの本名)に馬関連の漢字を使うような馬好きの父親の影響で、中学生の頃から競馬中継が趣味になるような少年がアニメにハマった結果、辿り着いた作品は「みどりのマキバオー」。

 

見た目のコミカルさからは想像もできない熱い展開にどハマりし、ネットで関係動画を漁っていた時に偶然出会ったMAD動画「刃のマキバオー

 

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歌詞とストーリーの関係性から凄くカッコ良い曲だなと思って、当時使っていたAmebaブログの記事タイトルに同曲の歌詞を使ったところ、AKBオタ時代の友人から「バックホーン?他にも良い曲いっぱいあるよ」と教えてもらったのを皮切りにYouTubeに上がっている動画を見てみると、世界が変わりました。

 

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今では想像もつかないのですが、それまでは親に「少しは音楽くらい聴きなさい」と言われていた少年が初めて自分から曲を聴きたがるバンドとなります。

 

自分よりも歳上のおっさん達がこんなにも楽しそうに楽器を演奏して、汗だくになりながらたくさんのファン達と音楽を通して1つの空間を共有している

 

生、死、孤独、戦争などをテーマに歌う彼らは到底、万人受けする訳では無いのですが、天邪鬼気質だった私にはそんな男臭い彼らがカッコよく見えました。

 

特にvocal山田将司(以降将司)の「歌っている」というより「叫んでいる」と言った方がいい、魂の籠った声になによりも憧れました。

 

大学生になり、やっと自由に使えるお金も出来た秋、バックホーンが福岡でライブやると知り、初めてチケットを買い、人生初のライブへ。まず、始めに思ったのが「自分以外にもバックホーンのファン居たんだ」ということでした。井の中の蛙大海を知らず。周りの同級生は「RADWIMPS」「BUMP OF CHICKEN」などにハマるなか、1人でファンをやっていたガキにはそれすらも驚きでした。

 

オールスタンディングの会場に入ると、56mほどの距離に今まで画面の中でしか見ていなかった男が4人登場し、感動するのも束の間。曲が始まった瞬間、周りの人間が首を振ったり、体を激しく動かしたり、段差前の開いたスペースで横1m程の範囲を踊り狂っている人間……凄いとこに来ちまったな、と笑。

 

でも、抱いたのは嫌悪感ではなかった。自分が大好きな曲たちを浴びて、こんなにも楽しそうにしている仲間が、こんなにもいることが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。もみくちゃにされて、一曲毎に変わる立ち位置が面白かった。この時に思った「俺がこの会場で1番楽しんでやる!」という思いは今でも全てのライブでの目標です。

 

また、guitar菅波栄純が、とあるインタビューで言った「ライブは音楽を聞く場所というよりも魂のアリバイを作る場所」という発言は私の今のライブ観になっています。


ライブとは、音楽とは、その全てをバックホーンに教わりました。

 

ライブが終われば、外は寒かったのにTシャツ1枚なのに汗だくに。この日から音楽ライブが生き甲斐になりました。

 

しかし、その後数回バックホーンのライブに参加したものの、あることがきっかけで昨日まで離れてしまっていましたわけです。

 

 

 

再会

 

 

 

そんなオタクは1128DIALOGUE+1ツアー東京ファイナルが終わった後、アーカイブに映った自分を見て驚きます。加齢のせいか、オタク現場にずっといるせいなのか、思っている程身体が動いていなかったのです。

 

そこで、久々にバックホーンの現場に行こうと思った訳です。とりあえず、直近のライブ予定を調べてみると、26日「LIVE  HOLIC Zepp Osaka Bayside」を見つけました。その共演者を見てみると

 

 

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まさかまさかで、DIALOGUE+の音楽プロデューサー田淵智也さんのいる「UNISON SQUARE GARDEN」(以下ユニゾン)も参加するではありませんか!?

 

DIALOGUE+のオタクとして田淵智也さんのステージは1度見ておきたかったので、早速DIALOGUE+のツアーに来てくれた友人を誘い、チケットを確保し参加することになります。

 

今回はバックホーン、ユニゾン以外にも3バンドが参加していたので、フォロワーさんにオススメ曲を教えてもらっていたのですが、久々のバックホーンと初ユニゾンが楽しみすぎてほとんど聞けませんでした。これは来週開催のP'sLiveまでの課題ですね。来週はしっかり聴き込んで行きます

 

当日は夜行バスに乗って大阪入り、何故か大阪に来ていた福岡のオタク、お世話になっている関西のオタクと話し込んでいるうちに時間はあっという間に過ぎ、会場へ。

 

 

チケット運は今回も悪く2階席だったのですが、入場すると、右隣の男性が「TBH」のTシャツを着ていたので声をかけてみると、「バックホーンは発表遅かったから2階席はほとんどそうなんじゃない?」と教えてもらったので、バックホーンの出番は周りのブチ上がってくれそうで一安心でした。フェスで両隣別ファンだとブチ上がりにくい気がする。

 

15時になり、ライブスタート。誰もペンライトを持って無いの違和感しかない。

 

バックホーンが3番目、ユニゾン4番目の登場ということで他のバンドは割愛と言いたいのですが、最初に登場した「TOTALFAT」には少し触れておきたい。

 

 

 

遠目でよく見えなかったせいで、野球帽、長髪、声が某オタクに似てるvocalshunさんというらしい)に親近感を感じていたのですが彼が放った一言「こんな早い時間から、音楽を求めてやって来たお前たちは仲間だ!」とか「こんな世の中、こんな状況で今日、ここに来る選択をしたお前たちみたいなバカが俺は大好きだ!」という熱意のこもった言葉になんか普通に感動してしまいました。

 

最初の方は

 

 

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嘘高まりしてたのですが、4曲目くらいからは普通に楽しんでました笑。ラスト1曲でドラムが上裸になったり、熱いステージでまさしく先頭打者ホームランでした。

 

そして、2番目の「Age Factory」の出番が終わると次はいよいよ我らがバックホーンの出番です。チューニングに出てきた、drums松田晋二のドラム音、base岡峰光舟のベース音が懐かしすぎて、思わず目頭が熱くなります。

 

そういえば入場時にメッセージを書いて特設サイトに写真を送るとお目当てのバンドの楽屋に届くよ!ってのをやってたので私も書いてみました。

 

割と色々迷ったのですが、気持ちをストレートにそのまま書いてみると三浦大輔の書きそうなメッセージになってしまいました。

 

 

 

昂った気持ちを表現するのと、不安定な膝の上で雑な字になったけどこれはこれでよし。

 

1655分になり、会場暗転。実に6年ぶりとなる「THE BACK HORN」のステージが始まります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

THE BACK HORN

 

1.

 

「立ち上がれ 死んでも譲れないものがある

振り向くな後ろに道は無い 突き進め」

 

 

Q.6年ぶりの現場で、1番思い入れのあるバンドに、1番思い入れのある曲をやられたら人間はどうなりますか?

 

A.壊れます。

 

 

ライブに向けてTwitterのアイコンと一言を

 

 

 

こういう風にしていた訳なんですけど、まーさかいきなり来るとは思わんかった。

 

ビートに合わせて首が動く、体が前後に動く、右腕に力が入り、5本の指に感情が乗っていました。

 

 

「負けられらぬ闘いに男の血は滾る」

 

 

熱かった、本当に熱かった。体中で音楽を喜びを感じた。血は沸騰してたんじゃ無いか?

 

そう、俺は帰って来たんだ。

 

 

2.希望を鳴らせ

 

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「好きの反対は無関心」とはよく言ったもので、ライブに行かなくなってから曲を聴くことも情報を得ることもなかった。そんな中でも彼らは進み続けていた。

 

昨年12月にリリースされたこの楽曲。彼らが鳴らす「希望」が「音楽」の事だなんで考えるまでも無かった。

 

 

「当たり前だって 思ってたんだ

又直ぐにさ 会えると笑った

馬鹿だろ今 俺は何処へでも行けるって

叫んだあの日は遠く」

 

 

「当たり前」という言葉に耐性が無くなっているオタクに大ダメージが入ります。

 

爪が刺さって痛いくらい、強く握った拳が自分の心情を物語っていました。僕の身体も「希望を」鳴らす為に激しく動いていました。

 

 

「抗わなけりゃ 生きてる意味なんかない

自由のその羽根をもがれても 希望を鳴らせ」

 

 

負けるな、自分の信じた道を行け、冒頭2曲から力強いメッセージを感じ取りました。

 

 

3瑠璃色のキャンバス

 

肉体的にもそうですが、緊張感もひとしおだったせいか、この2曲で動きすぎたせいで酸欠になり、一言の発してないのに喉がキツかったです。バラードだったのでゆっくりと深呼吸をして体力回復。

 

4.あなたが待ってる

 

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なんだかんだ私たちファンは「客」。私がそうだったようにいついなくなるか分からない。

 

音楽は彼らにとっては「仕事」そんなのは分かりきっています。それでもこんな情勢になって、無観客ライブが続いた後に聞いた「お客さんがいて感動した」という演者側の声。

 

舞台の幕が上がって、その先にいる「あなた」と「あなた」は決して仕事⇆客の関係だけじゃなくて、色んな感情がある。

 

「長い夢の終わりには あなたの横で目覚めたい」

 

今はまだ長い悪夢の途中なのかもしれない。それでも幕の向こうで待ってくれている「あなた」たちを待っている「あなた」で居たいと切に思う。

 

 

5.ヒガンバナ

 

22日リリースの新曲がここでライブ初披露。イントロ爆裂してるのがなんともバックホーンらしいのだが、やはり全盛期のキレが無い。

 

 

6.コバルトブルー

 

THE BACK HORN」の誇る最凶のキラーチューンの特殊イントロが流れる。総立ちの2階席がクソデカクラップを鳴らす。将司が客を煽る。

 

そんな中、これから久々に浴びる爆風を感じた私は、興奮し、痛いくらいに頭を掻き毟っていました。

 

イントロが吹き抜けた瞬間、理性が吹き飛び色んなネジが外れる感覚です。

 

コバルトブルーの風に散った男たちの詩を浴びながら、翌日ペインテドブラックの社で働く男の体力も散っていきます。

 

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YouTubeの動画を埋め込みで置いとくんで見てください。こんな強い曲で多動出来るのがどんだけ楽しいかなんて直ぐわかると思います。

 

生きた証、刻みました。

 

 

 

その後、もう1曲やって計7曲フィニッシュ。

 

汗だくで上がらない右腕と笑ってる左膝を称えていました。「全身を使って音楽を楽しむ」これが完璧に出来たことに満足です。

 

 

カレーライス論

 

 

4番手のユニゾンの感想に入る前に私の中のとある考えが変わったので、怪文書を残しておきたいと思います。

 

元々私にとってバックホーンの音楽は「主食」、アニソンは「スイーツ」だと思っていました。だからこそこのライブに参加したのですが、そもそも別物として考えていたこと自体が間違いでした。

 

音楽LIVEというものはカレーライスなんですよ。音楽がライスで演者がカレールゥです。

 

バックホーンのステージを見終わった時に、そういえば全然演者がどういう表情したとか全く覚えて無かったんですね。要するに彼らの音楽はシンプルな米とルゥだけのカレーライス。それだけに米にこだわり抜いていたからこそ、自分も米を楽しめた。

 

逆に例を出せばDIALOGUE+ステージは米とルゥに+αでたくさんのトッピングがされている。だからこそ米だけを楽しむのではなく色んな味を楽しむ為に米の割合が減ってしまう。ただそれだけの当たり前の事を世界の真理のように語っている訳です。

 

だからバックホーンのLIVEDIALOGUE+のライブを同じ楽しみ方する必要はないのだと、同じ動きをすればいい訳じゃないって事ですよ。良かった。良かった。

 

今回のライブは5バンド39曲あった訳なんですが、全部楽しかったし、結論自分は、好きな人がやる音楽じゃなくて、自分が好きな音楽をやっている人が好きなんだなぁとしみじみ感じました。

 

とても支離滅裂な文章になってしまいました。誰か分かる人翻訳してくれ。

 

 

 

4. UNISON SQUARE GARDEN

 

我らがバックホーンの後には我らが?田淵が出てきました。私視点では、いつも酒飲んで喋ってる頼れる音楽Pという印象しか無かったので、「本物だ!」と会場では数少ないであろう高まり方をしていました。

 

1.場違いハミングバード

 

なんかいきなり大声出してからユニゾンのライブが始まりました。

 

とりあえず田淵の振りコピをしていたのですが、サビで地団駄ふんだり、ヘドバンしたり本当に楽しそうに演奏していて、流石はあんな現場を作る音楽Pだなと感じていました。

 

2.リニアブルーを聴きながら

 

1曲目からの爆速音繋ぎ。「あっ進研ゼミで見たとこだ!」ここから日本一見切れるベーシストの本領発揮、左端から右端まで動いてるのを初めて生で見て笑っていました。途中ケンケンしたり、あれで転けないのどんだけ体幹強いんですかね

 

こここらは知らない曲も続いたのですが、田淵を見ているだけでも楽しかったです。

 

この曲からずっとそうだったんですが、前に出たバンドと違い、田淵とvocalの斉藤さんがずっと客席に近づいて行ってましたね。ファンサ良すぎ!

 

6シュガーソングとビターステップ

 

一気に飛んで、唯一前から知ってる超有名曲が来ました。死んだはずの右腕が一瞬だけ動くくらいテンション上がりました。比較的に大人しかった連番のユニゾンオタクもこの時ばかりは多動しててましたね笑

 

"あの"シュガソンを生で浴びれた事にただ感動していました。

 

この後もう一曲やってユニゾンのステージは終わったのですが、田淵は最後の1音が終わった瞬間、スタッフにベースを投げ渡し、一瞬で引っ込んで行きました笑最後の最後まで自由で面白いステージでした。

 

 

以上です。各位、次は213日立川ステージガーデンで音楽を楽しもう。